Microsoft Windows 32ビットプロセッサ (x86, IA-32) 環境(Windows NT 系[7,Vista,XP,2000,NT 4.0,NT 3.x],Windows Me, 98,95)へのインストールには,角藤亮さんが移植された W32TeX をインストールする必要があります.
インストールに関する解説は,次のウェブサイトにもありますので参考にしてください.
- w32tex.org(角藤亮さんのウェブサイト)
- TeX インストールガイド(トニイさん)
これらのサイトに書かれている方法では,TeXを使うために必要なファイルをダウンロードして,ファイルを解凍,設定するという手順を踏むことになります. 本来は,TeXのコンパイル,プレビューなどはコマンドライン上から行うものなので,上記サイトに記されているインストール方法は当たり前なのですが,それではなかなかTeXをインストールして利用しようとは思えないと思います.
そこで,より簡単にWindowsにTeXをインストールする方法として,「TeXインストーラ3」が開発されています.以下では,この「TeXインストーラ3」を利用したインストール方法にについて説明します.
- TeXインストーラ3 (あべのりページ)
リンク先から abtexinst_x_xxrx.zip(xは数字) をダウンロードして,これを解凍します.そして abtexinst.exe を実行し,指示に従ってインストールします.
TeXインストーラを起動すると以下のウィンドウが立ち上がります. ここでは,「次へ」を押して次に進みます.
ここでは,TeXのインストールに関する設定を行います.
- 「ファイルの保存場所」はTeX関連のファイルをどこにダウンロードするかを設定します.適当なディレクトリで構いません.
- 「インストール先」はTeXをインストールするディレクトリを設定します.しかし,スペースを含んだディレクトリにはインストールしないでください(例えば,C:\Program Files\〜 など).
- 「URL」はファイルをダウンロードするサイトを選定します.自宅等であれば,デフォルトのサイトで問題ありませんが,研究室内(学内LAN)経由では「http://www.t.ring.gr.jp/pub/text/TeX/ptex-win32/current/」を選択してください.
- 研究室内(学内LAN)経由ではPROXYのURLを「proxy.nagaokaut.ac.jp」,ポートを「8080」に設定してください.
次に,dviout,Ghostsprict,GSviewのURLを選択します.自宅等であれば,デフォルトのサイトで問題ありませんが,研究室内(学内LAN)経由では以下のように選定してください.
- dvioutのURLは「http://www.t.ring.gr.jp/pub/text/TeX/dviout/」
- GhostscriptのURLは「http://www.t.ring.gr.jp/pub/text/TeX/ptex-win32/gs/」
- GSviewのURLは「http://www.t.ring.gr.jp/pub/text/CTAN/support/ghostscript/ghostgum/」
次にインストールするファイルを選択します.ディフォルトではフルインストールするように選択されています.ダウンロードするディレクトリにファイルが存在していなければ(ファイルが最新版でなければ),チェックマークが付きますので差分インストールも可能です.
最後に「次へ」を押すことにより,ファイルのダウンロードとインストールが始まります.インストールの進捗状況がおおよそ表示されるので,インストールの進度を確認することができます.
ファイル名などが変更になっている場合には,それを確認するダイアログが表示されますので,内容を確認してインストールを進めます.
TeX関連のファイルのインストールが終わると,Ghostscriptのインストールが始まります.
Ghostscriptが既にインストールされている環境では,インストールされているGhostscriptをアンインストールするかどうかの確認ダイアログが表示されますので,内容を確認してインストールを進めてください.
Ghostscriptのインストールでは,あらかじめ日本語が使えるように「Use Windows TrueType fonts for Chinese, Japanese and Korean」のチェックボックスにチェックマークが付いています.もし,チェックマークがないようでしたら,チェックをしてください.
「Install to directory」には,Ghostscriptをインストールするディレクトリを指定してください.
Ghostscriptのインストールが終わると,GSviewのインストールが始まります.GSviewが既にインストールされている環境では,インストールされているGSviewをアンインストールするかどうかの確認ダイアログが表示されますので,内容を確認してインストールを進めてください.
まず「Setup」を押してファイルを解凍させます.
ファイルの解凍が終わると,インストールする際の言語の確認ダイアログが出るので,ここでは「English」を選択します.
インストール画面が出るので,ここでは「Next」を2回押し,先に進めます.
GSviewを関連付けを設定します.ディフォルトでPSファイル,EPSファイルのビューアとして利用できるように「Associate PostScript(.ps and .eps) files with GSview.」にチェックマークが入っています.
PDFファイルのビューアとしてGSviewを用いる場合には,「Associate PDF(.pdf) files with GSview.」にチェックマークを入れます.通常は,PDFファイルのビューアにはAdobe Readerを使うので,その際にはチェックマークは不要です.
次にインストールするディレクトリを設定し,スタートメニューに登録するかどうかなどの設定をして、「Finish」を押すことでインストールが始まります.
最後にdvioutのインストールになります.既にdvioutがインストールされている環境では,インストールされているdvioutをアンインストールするかどうかの確認ダイアログが表示されますので,内容を確認してインストールを進めてください.
dvioutをインストールするディレクトリを設定して「OK」を押せばインストールが始まります.
すべてのインストールが終わると,TeXインストーラ3のウィンドウが表示され,インストール状況が確認できます.
場合によっては再起動を必要とする場合がありますので,インストーラの指示に従ってください.
TeXインストーラ3でのインストールは,環境変数やPATHの設定をしなくても済みますが,dvioutに関してはPATHの設定を行わないので,コマンドライン上から呼び出すために環境変数のPATHにdvioutをインストールしたディレクトリを追加しておいてください.