本論文では,定在波型マイクロ超音波モータのロータ回転速度に個体差が生じ る要因を明らかにするために,回転速度が大きく異なるモータサンプルを用い て,モータ構成要素(加圧力,ロータ,ステータ)の各側面から実験的検討を行 い,以下の知見を得ている: (1)ロータ回転速度が個体差を生じる支配的要因 はステータにあり,ステータ突起の周方向振動速度に個体差が生じる; (2)さ らに,その支配的要因は,圧電素子に対して突起の位置が周方向に個体差を持 つことにある.