のモデル化誤差を考慮することにより,
問題1をつぎのように書き替えることができる.
ここで,
は,
ノルムが
以下の,安定な伝達関数の集
合である.
また,
は,
![]() |
(6) |
このような,モデル化誤差に対するロバスト安定性と制御性能の最適化を同時
に図る補償器設計問題は,ロバスト性能問題と呼ばれ,
現実の制御対象に対する補償器設計問題としてよく現れる.
この問題の直接的な解法は知られていないが,
制御問題の解法を利用して補償器設計を行うことができる.
問題2の閉ループ系から摂動 を上に引き出して,
を取り除くと,図4の閉ループ系が得られる.
さらに,スケーリングと呼ばれる変数を導入することにより,
制御問題の解法を繰り返し利用して解くことが可能な次の設計問題を
得る.